考える

掲載紙が届きました。
毎年色々な教科書のお仕事を頂いて、絵を描いています。
これは「みんなで生き方を考える道徳」日本標準・刊
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「両立ってなんだろう」というタイトル。
女の子が勉強と部活両方は大変だけど折り合いを付けていく・・・、という原稿に絵を添えました。
今の教科書は絵も写真も豊富でカラーページも沢山あって
私が子供の頃とは全然違いますね。(^^)

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ページをめくると「無言館」も載っていました。
長野県にある無言館には、第二次世界大戦で戦死した40名の画学生の
遺作、遺品を展示しています。
教科書に紹介されている絵に驚きます。
とても上手で、才能と可能性を感じます。
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もし彼らが生きていたらどんな人生を送り
どのような絵を紡ぎ出していたのだろう?
30前後で亡くなった彼らの死を悲しみます。

大好きな歌舞伎役者だった中村又五郎さんの訃報を、
昨夜遅く帰宅し、夕刊を広げて知りました。
名脇役として欠かせない役者さんでした。
中村吉右衛門さんの鬼平シリーズでもおなじみです。
最後の舞台は5年前に歌舞伎座で上演された「今昔桃太郎」。
半世紀前の中村勘三郎初舞台と同じ戌のお役でした。
上品なお姿で、いらっしゃるだけでまわりの空気が柔らかくなるような。
享年94歳。

94年にわたる又五郎さんの人生は、歌舞伎の芸と
向かい合った、濃く充実したものであったのではないかと想像します。

時間を注ぎ打ち込めるものに出会えるのはとても幸運なこと。
一つの物を追求し紡いでいくには途方もない時間がかかり、
人の一生に用意された時間は限りがあります。
無言館の画学生がもし生きていたら、
ちょうど又五郎さんと同じくらいの年でしょうか。
たくさんの絵を描き、毎日を楽しんでいたでしょうか。

10年以上前のこと、銀座路上でお声をかけたら、
気軽に一緒に写真も撮ってくださった。
今こうして残る一枚は宝物です。

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中村又五郎さん、ありがとうございました。
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by petacokimono | 2009-02-22 14:56 | イラストレーション